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・・・釣り人は、どこへ彷徨くのか?・・・
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前項においてあまり建設的とは言えぬ毒を吐いたので、
とりあえずフォローとして。

「アカメは生物多様性保全の為に護るべき存在」である
という大義名分は動かし難い。
浦戸湾という局地的なピンポイントにアカメの魚影が
濃いという予測はできても、果たして地球規模においては
非常に希少な存在であるからだ。

今日の高知新聞において高知大の町田先生がアカメについて
一文を寄せ、アカメ釣り人に対する擁護をソフトに論述
して頂いた。
個人的にはアカメ釣りに何らの執着が無いとはいえ、
キャッチ&リリースに対する資源保全の意味合いを
新聞紙上で説明される機会等はほぼ皆無に等しいので、
それなりに嬉しかった。

町田先生の論述を箇条書きにすると以下である。

^^^^^^^^^^
○アカメに憧れて本学科に入学した生徒が新堀川で釣りに
興じていた時、アカメの幼魚を釣った。
その幼魚は桂浜水族館へ生体移送された。

○宮崎ではアカメが採捕・所持・譲渡禁止になった。
高知でも検討中である。

○地元の有意のアカメ研究家(※ルアーでのアカメ釣り
パイオニアの1人)を以ってしても運が結果を左右する釣りであるが、
それでも夏には県外から1000人ほどアカメを浦戸湾へ釣りに来る。

○アカメ釣りではキャッチ&リリースに抵抗が無い。
釣った魚をその場で放流するこの方法は資源の維持そのものである。

○アカメは高知県絶滅危惧種A類指定である。
しかし、一方で小さい個体がペットショップで1~2万、または
それを超える値段でペットショップに並ぶ魚でもある。
『ここに垣間見えるのは、自然に親しむという姿勢ではなく、
「銭になる魚」でしかない。銭になる動植物が乱獲で絶滅した例は
いくらでもある。』
(『』部 掲載本文引用)
小さな個体は内湾のコアマモ場に依存するが、場所を定めれば
大量の捕獲も可能である。

○私はアカメの保育場となるコアマモ場の保全がアカメの将来に
とって最重要課題だと考える。
当然市民の協力が必要だが、アカメを尊重する釣り人との思惑が
一致した時、従来にない自然との共生の姿が見えてくるに違いない。
^^^^^^^^^^
現場主義のこなれた文章で非常にわかりやすく、纏まった文章だと
思いました・・・

ここにたいへん面白いサジェストが行われている。
「銭になる魚」である。

バス釣りも含め、現状の遊漁制度やその改革を取り上げる場合の
前提条件として、全ての遊漁対象魚は「銭になる魚」でなくては
ならないのだ。

当然、議論のベースも「銭になるかならないか」を下敷きにして
行われる。
そのスピンオフ形態とも言えるのが
「バス釣り経済効果強調」だ。

この「銭になる××(対象生物)」は、自然保護・保全活動を
現実活動の優位に考える人々にとって、一つの生理的なスイッチ
でもあろうか。

「拝金主義の蔓延によって
既存の穏やかなシステムが
急激に変質する」


という潜在的脅威を多くの歴史的経験則から感じているのかも
しれない。

アカメ釣りの先人達はそのような輩から最も遠い釣り人であり、
僕からすればアカメより先に保全保護する対象である。

次項は次善の案について。
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天然人間の保護を
県条例に関して、担当者に問い合わせをした一人です。答えはアカメが指定動物になるかどうかはこれからの話、混獲についてはこれから検討、キャッチ&リリースについては無回答でした。その際、アカメ釣りの愛好家(変な表現?)はすなわち、最も熱心なアカメ及び生息環境そのものの保護実践者なんだと言うことを強調しておきました。まあ、ウソではないでしょ。僕自身、アカメは対象魚ではないのですが、細川さん同様、何とかこの問題がソフトランディングしてほしいと思っています。
杉本 URL 2006/07/07(Fri)22:48:20 編集
無題
杉本さん 毎度です。
担当部署としては突っ込んだ見解を避けているように
思われます。思い返せばアカメが現在トピック的扱いを
されているのは「新堀川」(爆)
触らぬ神になんとやら・・・かも

これから高知新聞でも検討委員さんたちの意見寄稿が
行われるようですので、それをある程度参考に
していけば今後の扱いも見えてくるような気がします。
専門家グループでの調整の結果がほぼ横流れで条例に
反映されると思うので、これから注目だと思います。
ぴ~2 2006/07/08(Sat)21:03:45 編集
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プロフィール
HN:
ぴ~2
性別:
男性
自己紹介:
↑小川健太郎が
我が家の家紋にと。
忙しそうだが
元気でやってるのかしら。


高知県在住の
チンケな釣り人です。
別名 細川裕史とかや。


一般には、《外見》に
惑わされないように
しなければなりません。
あるオブジェを選ぶというのは、
たいへんむずかしい。
半月後にそれを
好きなままでいるか、
それとも嫌いになっているか
わかりませんからね。
美的な感動を何にも
受けないような無関心の境地に
達しなければいけません。
レディ・メイドの選択は常に
視覚的な無関心、
そしてそれと同時に好悪を
問わずあらゆる趣味の欠如に
基づいています。

マルセル・デュシャン
「デュシャンは語る」より
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