忍者ブログ
・・・釣り人は、どこへ彷徨くのか?・・・
[40] [39] [38] [37] [36] [35] [34] [33] [32] [31] [30]
【アカメの仔魚って同定できるの?】
>産卵に関する生態がわかってないのですね。
>寿命の短い年魚や2年魚なら産卵環境の悪化は即座に個体数の減少に
>結びつきますが。
>寿命の長い魚、特に年級群にしめる年長魚の割合の多い魚は、
>減り始めたことに気づいたときはには既に遅しとなってしまいそうですね。
>駿河湾で海洋大が使っているようなお化けのような大型プランクトンネットで
>仔魚の分布を調べるとか。
>でも仔魚の形態があらかじめわかってないと同定自体が不可能ですね。
>人工授精がクローニングでもして仔魚を発生させるか。夢のまた夢。。。
>M山先生なら詳しいですかね。

【年別の体長組成を蓄積し変化の推移を調べる】
>個体数の減少はその原因別に以下のように体長組成の変化に現れます。

>1.小型側にシフトする:大型魚の乱獲などが原因の場合
>※ただし、ギルのように増えすぎて小型化するものもある

>2.大型側にシフトする:溜池にバスが侵入した場合のコイやフナなど
>仔稚魚の減少が原因の場合

>う~ん、釣果データの解析だけでは難しそう。
>量が比較的豊富な釣果データを補正するための精密なデータが必要ですね。。。

【釣果データを釣果データで補正する方法】
>連投ごめんなさい。

>A.アカメかアカメの近縁種で、その生息環境が良好に保たれている
>水域の釣果データと高知県における釣果データを比較する

>B.高知県内を想定される生息水域ごと(??)に多地点に分割し、
>それぞれの釣果データを比較する

>なお、比較するのは体長組成の変化です。上記のどちらも難しいですが。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^
というコメントを辻井さんから戴きました。
アカメの幼生の同定ですが、僕が聞き及ぶ範囲では
(とはいえソースが小川健太郎なのですがね)、
宮崎県耳川では孵化後間もない個体が採集されているようです。
故に、宮崎県ではアカメが再生産されているのはまず間違いありません。

ところが、高知県ではまだ採集事例がないようなのです。
土佐湾も駿河湾に劣らず多様な魚類の宝庫であり、昔から多くの研究者・研究機関が
漁業者とも連携して素晴らしい実績を挙げてきたのですが、
その積み上げを以ってしても、
未だに孵化直後の個体採集に至っていない。

・・・・・・という現状から、研究者の間では客観的事実として
「高知県では再生産されていないのではないか→宮崎県から黒潮にのって
幼魚が回遊・定着しているのではないのか」
という説も定着しつつあるとかしてないとか。

で、高知県の研究者としては「再生産されている実証」をも射程にいれつつ
日々研究しているようなのですね。

つまり、「釣獲データくらいしか無い」のです。

参考:高知大学 海洋生物研究施設 ジャコ学研究室
PR
この記事にコメントする
name
title
font color
mali
url
comment
pass Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
釣り人の目が大事

 投稿を取り上げてもらいありがとうございます。

 釣果が資源量解析に用いられた例は、サケ・マス類やアユにあります。寿命がはっきりしていて比較的短いため、資源量の増減が釣果に反映されやすいからです。また釣獲の対象となる魚齢や釣獲の方法、時期、場所などを揃えやすいこともあります。

 寿命が長く、生態もはっきりしていない魚の資源量解析や、その推移を調べることはとても難しいと思います。従って、このようなタイプの魚が、絶滅に瀕しているかどうかは、生息環境の悪化や、稚魚や幼魚の乱獲状況から判断するしか、現段階では方法がないと思います。
 
 レッドデータブック上のランク付けについては、その審査方法の内容は別にして、釣り禁止とは切り離して考える必要があると思います。

 釣りに行かれたとき、釣獲の対象とならないようなアカメの幼魚の目撃例、目撃した幼魚の行動(場所や時期、集団でいるのかどうかなど)の情報を蓄積することも研究者の調査に役立つと思います。

 TACは、あれほどの費用と人員、機材を投入しながら度々大きく外れます。まずは幅広いデータの蓄製が必要かもしれません。

余談:
 まさかと思いますが、海タナゴみたく卵胎生だったりタナゴみたく寄生性なんてことはないでしょうね。交接器の発達もないようですし。仔魚の形態については同定に必要なだけの情報が報告されているなら、他の生物の調査などで偶然発見される可能性もあるかもしれません。
辻井豊 2006/08/15(Tue)21:36:19 編集
写真ありました
 ぴ~2さん紹介のリンク先に写真ありました。

http://www.kochi-u.ac.jp/~muhomatu/jako/garally/zukan/akame.htm

 下段は稚魚ですね。上段は仔魚でしょうか、それとも稚魚の段階でしょうか。卵黄がないから稚魚ですかね。専門家じゃないのでわかりませんが。

 淡水魚ならば、その魚が調査対象の水域でどの程度繁殖しているかどうかは、仔稚魚の浮上を確認します。アカメは単純に行きそうにないですね。
辻井豊 2006/08/15(Tue)22:01:08 編集
少ない標本からどうやってより多くのデータを得るか?
 寝付けないのでちょっと書いてみます。

1.テレメトリ
 昔、中禅寺湖でマスに発信機を背負わせて放流後の行動を追跡した調査がありました。アカメでも可能なら産卵行動の解明に役立つかもしれません。

2.遺伝子解析
 (1).ホモ接合体の出現頻度を調べる
 どれくらい血が濃いか(近親交配がどれくらい進んでいるか)がわかります。出現頻度が高いほど血が濃い状態です。
 (2).マイクロサテライト解析
 個体識別レベルの解析が可能です。親子関係のレベルまでわかります。

 遺伝子解析はヒレの一部があれば可能です。標本を殺す必要はありません。


余談:
 昔、チリメンジャコには小さなタコやエビがよく混じっていました。タコやエビは他のジャコとは明らかに形が違うからわかるのですね。もしアカメが混じっていても、稚魚によほど詳しい人でないとわからないでしょう。そんな人がいればですが。ひょっとして、アカメの稚魚は知らないうちに沢山漁獲されていたりして。
辻井豊 2006/08/16(Wed)03:51:27 編集
書籍「稚魚の自然史」
 ぴ~2さんが紹介されてた「アカメの国」でも紹介されている書籍、「稚魚の自然史」(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4832999117/ref=sr_11_1/503-2657160-9780745?ie=UTF8)に、アカメの仔稚魚に関する詳しい記述がありました。この部分の著者は木下博士です。

 それによると、アカメは、産卵から浮上性仔魚に至る段階のものには捕獲例がなく、それ以降の段階については捕獲例があり、出現時期や、どのような場所に、どのように現れるのかもある程度判明しているようです。

 また、木下博士はオキノコイなどの例から、あくまで仮説として、日本のアカメは種子島付近の薩南海域まで産卵回遊し、孵化した仔魚が黒潮に乗って各地の生息地に到達するのではないかと書かれていました。

 もし、この仮説が当たっているとしたら、日本各地のアカメは遠い親戚どころか実の親兄弟の可能性があるわけです。

 ヒレの一部など集め、マイクロサテライト領域の遺伝子解析を行なうことでこれが確認できれば、何所で産卵するのかはわからなくとも、日本のアカメはただ一つの海域で産卵している可能性が強くなります。
辻井豊 2006/08/16(Wed)15:50:42 編集
日本のアカメの産卵海域が一つなら(~アカメはどの程度絶滅に近いのか?~)

 今日も寝付けないのでちょっと書いてみます。


 もし、日本のアカメの産卵海域が一箇所なら、各地の稚魚の出現時期と海流のデータから産卵海域と時期をだいたい特定できる可能性があります。もちろん、とても大変な作業が必要だと思います。


 心配なのは、アカメの産卵生態が前述のようなものなら(一箇所で産卵し黒潮にのって仔稚魚が各地に散らばる)、仔稚魚の生残率は著しく低いだろうことです。そんな状況で、稚魚が到達した各地の成育場所の環境が悪化していたり、幼魚の乱獲が行なわれていたりするのであれば、アカメの仔稚魚の供給量は簡単にゼロに近づいてしまう可能性があります。

 アカメは長寿命で成魚になると非常に丈夫なようです。そうであれば、仔稚魚の供給が激減しても、それが全体の個体数に反映するまでには長い時間が必要となります。

 仔稚魚の供給が途絶えれば、その魚は絶滅するしかありません。年魚や寿命の短い魚ならば、それはすぐに現れます。しかし、アカメの成魚は長寿命で丈夫です。それゆえに、絶滅の危機に瀕しているにもかかわらず、それに気づかれない可能性があるのです。

 アカメがどの程度絶滅に瀕しているのかどうかを判断するためには、産卵生態を解明することが必要です。

辻井豊 2006/08/17(Thu)03:32:09 編集
アカメの国のBBSにも入れときました
 ここでの投稿内容をまとめたものをアカメの国のBBSにも入れときました。 管理人さんは魚類学会にも席を置かれている方のよですので、文献類は探せると思います。問い合わせがあれば、こちらでも探して提示します。
辻井豊 2006/08/18(Fri)00:42:41 編集
無題
確認しました

今日は飲んだくれのなので勘弁
ぴ~2 2006/08/18(Fri)00:50:09 編集
ご苦労様でした
 情報公開請求、ご苦労様でした。
辻井豊 2006/08/19(Sat)00:22:01 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
ぴ~2
性別:
男性
自己紹介:
↑小川健太郎が
我が家の家紋にと。
忙しそうだが
元気でやってるのかしら。


高知県在住の
チンケな釣り人です。
別名 細川裕史とかや。


一般には、《外見》に惑わされない
ようにしなければなりません。
あるオブジェを選ぶというのは、
たいへんむずかしい。
半月後にそれを
好きなままでいるか、
それとも嫌いになっているか
わかりませんからね。
美的な感動を何にも
受けないような無関心の境地に
達しなければいけません。
レディ・メイドの選択は常に
視覚的な無関心、
そしてそれと同時に好悪を
問わずあらゆる趣味の欠如に
基づいています。

マルセル・デュシャン
「デュシャンは語る」より
アクセスカウンタ
ブログ内検索
アクセス解析
Mail フォーム
忍者ブログ [PR]