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・・・釣り人は、どこへ彷徨くのか?・・・
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釣りサンデーの記事で紹介しましたが、93年当時はアカメも
バラマンディのように性転換すると考えられていました。
全長1メートルまでは全部♂と思われていたのです。
私たちの調査でアカメは性転換しないことが明らかになりました。

(画面切り替え)
これはわたしが、1983年から98年、16年間での主に釣りによって
捕獲されたアカメの高知県に於ける情報を集めたもので、
記録の収集方法と記録数をまとめたものです。
情報は、
● 釣り人への直接アンケートにより333個体、
全長18cmから137cm。
● 自分の記録で161個体、54cmから129cm。
●雑誌や新聞などから48個体で
サイズは全長55.2cmから130cmです。
こうして集めた情報から
●アカメはどういう環境の場所に多いか?
●アカメはどの季節に多く釣られているか?
●高知県下では何処で多く釣られているか?
●釣られたアカメのサイズは地域によって
違いがあるのか?
●季節による回遊はあるのか?
●成長による回遊はあるのか?
を集めた情報を分析してみてみました。
ここから彼らがどんな生活をしているか、
一部分ですが、見てみましょう。

(画面切り替え)
アカメの日本における分布を見てみます。
この分布図は1996年に日本水産資源保護協議会が出したものです。
この本は各種希少種について書かれたもので、アカメの担当は
木下 泉・岩槻幸雄両氏です。
それによりますと、本種の出現は、鹿児島県(志布志湾)、
宮崎県(沿岸全域)、大分県(臼杵)、高知県(土佐湾沿岸全域)、
徳島県(宍喰・海老ヶ池・牟岐・那賀川河口)、
大阪府(淀川河口)、和歌山県(湯浅湾・白浜・富田川河口・里野)、
静岡県(浜名湖)で記録されている
(荒賀・田名瀬、1987;Iwatsuki et al.1993;鍋島ら、1994)。
しかし、宮崎・高知・徳島県以外の地域では、
全て散発的な出現であること、また、徳島県では1982年以降、
出現記録がないことから、現在の生息域は宮崎・高知県に
限られるといってよい。
その他、屋久島・種子島・高知県宿毛・三重県においても
本種に関して何らかの情報はあるが、確認されるにいたっていない。
と記述されています。
なお、この本は高知県レッドデータブックのアカメの分布についての引用文献です。 
 画面右下の図は私が新たに手を加えたもので、新しい情報を整理してみました。
●愛媛県宇和島市で新たな確認。大分県臼杵市番匠川河口で複数確認。
● 噂であった鹿児島県種子島・高知県宿毛市・三重県尾鷲市で確認。
種子島には釣り人から成魚の提供が3尾ありました。
また、3年連続で種子島に調査に行きまして幼魚2個体を採集しました。
こうしたことから種子島には個体数は少ないが生活のサイクルがある
ということがわかりました。
● 1982年以降出現記録がないとされていた徳島県で次々と追加記録がでています。

(画面切り替え)
高知県での分布を環境別に色分けして表した図です。
●が海域、●が内湾域、●が河川内などの汽水域、▲は未確認情報です。
  
ちなみに県版レッドデータブックでは高知県の地図上に5カ所のみです。
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自己紹介:
↑小川健太郎が
我が家の家紋にと。
忙しそうだが
元気でやってるのかしら。


高知県在住の
チンケな釣り人です。
別名 細川裕史とかや。


一般には、《外見》に
惑わされないように
しなければなりません。
あるオブジェを選ぶというのは、
たいへんむずかしい。
半月後にそれを
好きなままでいるか、
それとも嫌いになっているか
わかりませんからね。
美的な感動を何にも
受けないような無関心の境地に
達しなければいけません。
レディ・メイドの選択は常に
視覚的な無関心、
そしてそれと同時に好悪を
問わずあらゆる趣味の欠如に
基づいています。

マルセル・デュシャン
「デュシャンは語る」より
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